クロスバイクのタイヤを選ぶ前に知っておきたいこと
節分が過ぎ暦の上では春到来ですが、北陸地方を始め寒波の訪れで非常に寒い日々が続いております。降雪地方では自転車が冬眠状態だとは思いますが、他地域の自転車乗りとしては寒さに負けずにペダルを踏みたいですね。
今回は自転車のタイヤについてのあれこれをまとめてみました。なお、車と違い、一般的には自転車には雪用タイヤは無く危険ですので雪上を走ることはおやめ下さい。※ファットバイクというめちゃくちゃ太いタイヤの自転車、スパイクタイヤは雪道でも走行可能ですが雪道に慣れていないと危険ですのでおすすめしません。
クロスバイクのタイヤとは
まずタイヤの種類を確認しましょう。タイヤの種類はホイールのサイズによって決まります。必ずと言っていいほど、タイヤ側面にサイズと規定空気圧が記載されているはずです。
一般的にはクロスバイクのタイヤサイズは700x28c、700x32c、700x35cといった規格が多く、ロードバイクは700x23c、ママチャリなどシティサイクルは26x1-3/8、27-1-3/8、マウンテンバイクは26-1.95、27.5-1.9。このように車種、使用用途によって非常に多くの種類のタイヤが準備されています。
700x28c。こちらを見ると前者の700が700cというホイールの直径を表すサイズで、後者の28cがタイヤの太さを表します。ですので23c、28c、32c....と前者が同じ数字であれば太さを変えることが可能なわけです。
このタイヤの太さの違いでどのような効果が出てくるかというと、一つは転がり抵抗です。地面との接地面が少ないほど良く転がり、小さな力でより遠くまで進めます。よってレースなどに使用されるロードバイクには細いタイヤが使用されます。
もう一つの効果の違いはグリップ力です。地面との接地面が増えることにより安定した走りが可能になり、進みは悪いですがカーブなどは安心して曲がれ、段差などの衝撃を吸収する効果もあります。ママチャリなどは太めのタイヤを採用しており、衝撃を考え設計されているマウンテンバイクなどはタイヤ自体の厚みもかなりあります。
クロスバイクのタイヤの多くが700x28c、700x32cなどとロードバイクより太く、ママチャリなどより細いのは通勤、通学など中距離や快適な街乗り用に設計されたためで、ロードバイクより乗りやすく、しかし走行性もしっかりと確保したい良いとこ取りの自転車だからというわけです。
なお、タイヤにはブロックパターン(溝)があり、各メーカー、商品により多くのデザインがあります。ブロックパターンの存在理由はズバリ、グリップ&衝撃対策です。
マウンテンバイクのブロックパターンがゴツゴツしたイメージでロードバイクのタイヤ溝はツルツルというのは容易に想像できるでしょう。実はゴツゴツした溝の方がグリップ力が高いと思われがちですが、綺麗な舗装されたアスファルトの上では溝のないツルツルのタイヤの方が地面との接地面積が増え、グリップ力は増すのです。
砂利などの悪路ですと溝が多いタイヤの方が走行性が高いのはわかりますよね。さらに空気圧の話ですが、必ずタイヤ側面に記載の適正空気圧で走行しましょう。多すぎるともちろんパンクします。ゲージ付きの空気圧でしっかりと管理しましょう。
また、先ほどのグリップ力の話ですが、溝のないタイヤを使用している際に悪路を通ることになった時は若干空気圧を下げると接地面が増えグリップ力が増します。車でも雪道で立ち往生してしまった際は若干空気を抜くと進めることがあります。少しの変化で乗り心地に影響が出るタイヤの空気圧ですのでご自身が一番乗りやすい空気圧を数値で知っておくことも楽しく自転車を乗る秘訣です。
上記写真はサイドウォールタイヤ(アメタイヤ)です。
クロスバイクのタイヤを選ぶポイントとは
ではタイヤがそろそろ替え時で交換しようと思っている時、どんなタイヤに交換したらよいのかポイントをまとめてみましょう。
その前に、タイヤの交換のサインですが、溝があるタイヤの場合は溝がなくなっていたらすぐ交換です。溝が少ししかなく、ほぼツルツルのタイヤは走行距離で判断しましょう。メーカーによっても差がありますが、おおよそクロスバイクのタイヤの寿命は3,000km〜5,000kmと言われています。通勤片道10kmの方でしたら、月間500kmほど走ると思いますので、半年に1回は交換のチェックが必要です。それほど走らない人でもタイヤはゴムですので自然に劣化します。1年に1回は交換をしたいですね。
いざ交換しようと思った時にどんなタイヤにしたらいいでしょうか。それはまず、今装着されているタイヤの側面を確認しましょう。そこに記載の規格と同じ規格のタイヤを買えばまず間違いなく装着可能です。
しかし、交換の機会に自分にあったタイヤにしたい、気分を変えたいと思ったら注意点は2点、前述した規格の前者の数字です。700x23、650x28c、27-1.95こちらなら700、650、27。これは今装着されたタイヤの直径で、これは同じ数字の物を準備してください。数字が違うとはまりません。
そしてもう一点は後者の数字で太さを選びます。数字が大きいほど太くなりますので安定感が欲しい場合は大きな数字を。衝撃が増えるがスピードを出したい場合は小さな数字を選択しましょう。なお、ホイールの幅によっては装着できないサイズがありますのでタイヤを外した際にホイールの幅を測りましょう。
おおよそ、ホイール幅の1.5〜2倍くらいのタイヤサイズが装着可能です。※例外あり。また、ホイール側の規格も大切です。ホイールの規格は大きく2種類あり、①クリンチャー②チューブラーと分かれ、一般的には①クリンチャーがほとんどです。チューブラーはチューブを必要とせず。タイヤ自体に空気を入れます。タイヤ購入の際はホイールの規格も確認の必要があります。
上記写真はツルツルタイヤです。
クロスバイクをおしゃれにするタイヤ
さて、難しいタイヤの規格等の話をしてきましたが、ここではファッションの目線からタイヤを見ていきましょう。足元がおしゃれな人は本物のおしゃれ。ということで、自転車の足元であるタイヤをおしゃれにする商品を紹介しましょう。
- サイドウォールタイヤ(アメタイヤ):サイドの部分をブラウン、ホワイトなどで色分けした2トーンカラータイヤ。クラシックな装いになります
- ツルツルタイヤ:ブロックパターン(溝)が全くなく非常に滑りそうなタイヤ。しかしグリップ性能は高く、シンプルに見えて働き者のタイヤです
- バトンタイプホイール(タイヤではないですが、ホイールデザインとして):アルミやマグネシム、カーボン等の素材で構成された、空気抵抗を減らすために製造されたホイールです
- カラータイヤ:タイヤ製造時に顔料をゴムに混ぜ製造。磨耗してもカラーが維持されます。何と言ってもカラフルに足元を着飾れます
Cocci Pedaleのタイヤはおしゃれと走行性を追求した結果、700x25cのカラータイヤを採用しました。
上記写真はコッチペダーレが採用しているカラータイヤです。
Cocci pedaleのタイヤは700x25cという最近のロードバイクではスタンダードになって来ている規格です。従来のロードバイクで好まれた700x23cよりも太く、一般的なクロスバイクの700x28c、32cよりも細くなっています。それはCocci Pedaleのフレームは25mm、ホイール高さは25mmと統一感を持たせ、全体の見た目の美しさを追求することと、ロードバイクよりも安定感を、クロスバイクよりもスムーズに走行して欲しい願いが込められています。
タイヤのカラー数は10色です。これほどまでに足元にこだわった自転車があったでしょうか。前後で色を変える。気分で色を変える。足元からおしゃれな自転車をデザインしてみてもよいかもしれません。