Cocci Pedale誕生の秘密はハワイのロードレースにあった
ハワイでのロードバイク体験。それがCocci Pedaleが生まれるきっかけでした。
こんにちは。Cocciの代表の勝俣です。元々美容師だった僕がなぜ自転車メーカーを始めたか。たまにお客様から聞かれるこの質問。そのきっかけとなったのがハワイでのロードレースでした。
1)ホノルル・センチュリー・ライドとの出会い
2)ハワイで出会った自転車スタイル
3)楽しめる自転車造りを
1)ホノルル・センチュリー・ライドとの出会い
23歳の時に国内でロードバイクを始めたのを皮切りに、徐々にスピードや距離が伸びていくのが楽しくて休みの度にロードバイクに跨り方々へ出かけていました。既にロードバイクに乗っていた知人から漕ぎ方やパーツの相性などを教わりながら最終的に40万円以上も投資して、黙々とスピードを求めて「訓練」のようなことを数多くこなしてきました。
そんなある日、「ホノルル・センチュリー・ライド」というハワイでのロードレースの広告を見つけました。世界中からハワイの良い道を求めてロード乗りが集まる有名なイベントです。約160kmという比較的長い道のりですが景色が美しいことでも有名なレース。写真を見ると本当に綺麗なビーチや自然の景色が広がっており、「これだ!」と思いすぐ参加を決意しました。
(写真 : レース当時のCocci Pedale代表勝俣)
美容師の休みは毎週火曜日だったので週末に開催される国内のレースにはほとんど出ることができなかったのですが、レースコースは多くを走り、それなりに鍛えていました。
2)ハワイで出会った自転車スタイル
いざハワイに到着し、気持ちいい気候の中スタートラインを後にすると、ふと日本には無い心地良さを感じ始めました。もちろん気候も良いし、道や景色の良さも後押ししてのことだとは思いますが、周りの一緒に走っている人達を見ると本当に気持ち良さそうに自転車を楽しんでいたのです。日本でロードバイクに乗っていた時には「いかに早く走るか」に囚われて、ただただ黙々とスピードメーターとの勝負をしていた当時の私からするととても新鮮な出会いでした。
60歳を超える年齢の方が20代の方と一緒にゆったりとしたペースで走り、笑いながら会話をしている。アジア圏から来たチームが黙々とペダルを踏んでいるのから比べると本当にエンジョイしているように見えました。もちろんスピードを求める乗り方が楽しくないという訳ではないのですが、「こう言う自転車の乗り方があるんだ」という意味でとても嬉しくなったことを記憶しています。
(写真 : レース風景)
このレースをきっかけに自転車に対する見方が大きく変わりました。ハワイは確かに美しい景色や気持ちの良い気候はあるけれど、東京の街中やちょっとした郊外でも楽しく乗れる自転車がもっと増えたら面白いんじゃないか、そう考えるようになりました。
(写真 : フィニッシュラインが見えてきました!)
3)楽しめる自転車造りを
その後、スピードを求めて走るような乗り方を余りしなくなり、ゆったりとその土地や仲間と一緒に居る空間を楽しむようになっていきました。それと同時に当時働いていた美容院のお客様から「僕にも街乗り用のオシャレな自転車作ってよ」と言われるようになり、数台の自転車をお客様の用途に合わせて組み上げてあげたところ、それが段々口コミとなり最終的に50台ほどのカスタムオーダーを受けるようになりました。
ミニベロ、クロスバイク、シングルスピードなど街乗り用の自転車をお客様ごとにカスタムしていると段々共通点があることに気づきました。それは・・・
1)お客様が喜ぶ自転車は必ずしも高スペックである必要はない
2)お客様は部品名やブランド名は分からずとも「欲しい自転車」のイメージは持っている
ここからCocci Pedaleの具体的な構想へと繋がっていくのですが、そのお話はまた今度。私の知る限り美容師が自転車メーカーを始めたのは世界でも恐らく僕が初めてだと思います。しかし、今になって考えると、美容師と言う仕事こそ本当にお客様のライフスタイルにあったカスタムが求められる仕事でした。高い技術で作られた自転車はとても素晴らしいと思うのですが、Cocci Pedaleは街乗り用の自転車としてこれからもお客様起点でよりお客様のライフスタイルにあった開発を続けていきたいと思います。